自分への診療情報提供書は出さない?
大学病院などの大きな病院に勤務していた医師が独立して個人のクリニックを開業する場合、その先生に診てもらっていた患者さんも、先生に付いて行って、通院先をクリニックへ変更するというケースはよくあります。
そのとき、患者さんの情報はクリニックへどのように引き継がれるのでしょうか。
先生からすれば、自分が診ていた患者さんですから大体の内容は頭の中に入っているはずです。しかし、具体的な検査データなどはさすがに頭の中だけという訳にはいきません。
無断で患者さん個人情報を院外へ持ち出すことは出来ないのでしょうから、やはり、診療情報提供書(紹介状)のような形でだすのでしょうか。
先日、そのような患者さんの初診について、大学病院から「受診状況等証明書」を取得したのですが、終診については「〇年〇月〇日を最後に受診を中断した」という表現になっていました。
診療情報提供書を出したのであれば「転院した」という文言があっても良いような気がしましたが、「中断した」という表現ということは、当時の主治医が開業したクリニックへ転院したといういきさつは診療録には記載されておらず、ただ単にぷっつりと通院が途絶えただけという記録になっているのかもしれません。
同一の医師(しかも自分自身)への診療情報提供書を出すのはおかしいということだったのか、患者を自分が開業するクリニックへ引き抜いたみたいな形は残しておきたくなかったのか・・・。
この受診状況等証明書でも全く問題はないのですが、ただ単に私個人の興味として、真相を知りたくなりました。