遷延性意識障害

手続き支援

遷延性意識障害(障害認定基準では遷延性植物状態との表記)は、「日常生活の用を弁ずることができない状態であると認められるため、1級と認定する。」とされています。

特に持病もなく、交通事故に遭ったり急に倒れて救急搬送されたりといった場合、初診日がはっきりしており、大昔に遡って障害年金を請求するということでなければ、病歴も複雑ではありません。

障害認定日の原則は初診日から1年6ヶ月を経過した日ですが、「その障害の状態に至った日から起算して3月を経過した日以後に、医学的観点から、機能回復がほとんど望めないと認められるとき」という特例があり、状況によっては特例を使って障害認定日を早めた方がよいこともあります。ただし、健康保険から傷病手当金が支給されているといった場合には原則の1年6ヶ月を経過した日でも問題ありません。

そんなわけで、状況としてはとても重篤ですが、手続き自体はそれほど困難ではありません。

ご家族から手続きを手伝ってほしいとご相談を頂き、お会いして状況を伺いましたが、何とかご家族で出来そうな感じでしたので、手続きの方法をご説明して相談終了となりました。

「年金事務所でも話を聞いたのですが、何だか忙しそうで、次の予約の人もいるからという感じで、ゆっくり説明してもらえなくて心配だったんです。」とのこと。なるほど、お気持ちは分からないではないです。

「お願いするつもりで相談にきたのですが、こんなに親身に説明してもらって、それで自分たちでやるのでは申し訳ないです。」と恐縮されていましたが、専門家からみるとこんなシンプルな事例に対して報酬をいただく方が申し訳ないのです。

事故から1年半が経過し、最初はご家族も大混乱の中だったものの、ようやく前を向いて進めるようになってきたと仰っていました。

そうですよね。ご家族の心身の健康にもご留意くださいねとお話してお帰り頂きました。

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