本当に未納? 人生案内から感じたこと

手続き支援

我が家は読売新聞を購読しています。中でも「人生案内」のコーナーがお気に入りです。というより「人生案内」を読みたいから購読しているような感じです。

本日の人生案内は、60代の父親が、30代半ばの息子さんについて相談した内容でした。

[人生案内]無職の息子 「7040問題」心配|読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/jinsei/20240915-OYT8T50043

「…(前略)…大学卒業後から現在まで無職、無収入で、国民年金の保険料も未納のままです。…」

ちょっと待った~~~!

社労士から言わせると、「未納」と「納付していない」はイコールではありません。

時に、「納付していない」には「全額免除」や「納付猶予」を含んで表現していることがあります。

保険料を納付していなくても、「全額免除」や「納付猶予」の手続きをしてあれば、それは「未納」とは言いません。

「未納」とは、免除や納付猶予などの手続きを何もしてない状態を指します。

同じ「保険料を納付していない」でも、「未納」と「全額免除・納付猶予」には大きな差があります。

ちゃんと全額免除や納付猶予の手続きをしてあれば、万が一、障害をおった時には障害年金が支給されます。さらに全額免除であれば、納付していた場合より額は減りますが老齢年金も支給されます。

しかし、未納では、な~~~~んにも支給されません(注:20歳前傷病の障害基礎年金を除く)。

人生案内は紙面スペースの都合上、相談内容は要約されています。

もしかしたら、実際の相談内容は「国民年金の保険料も納付していないままです。」という表現だったのを「国民年金の保険料も未納のままです。」と変更したのかもしれません。

真相は分かりませんが、社労士的には、むむむ!と思いました。

もし本当に未納だったら、まずは国民年金の保険料について免除か納付猶予の手続きをしてほしい!(推測するに、息子さんとお父さんは同居でお父さんが世帯主のような気がするので、そうすると免除では要件を満たさないかもしれません。しかし、納付猶予なら認められる可能性大です。)

そして、この相談に対する回答には、ほぼ賛同です。

有料記事の部分なのでここに全文を載せることはできませんが、一部分だけピックアップさせていただくと、「定評のあるNPO、支援を専門的に行うクリニックなどに行くことをお勧めします。」とありました。

これだけでは「?」かもしれませんが、回答の全部を読めば、とても良い回答なのです。

ただし、社労士的には「未納」が引っかかります。

本当は未納ではなくて手続き済みであるか、または未納ならクリニックに行く前に免除か納付猶予の手続きをしてほしいと、切に願うところです。

未納の状態でクリニックに初診してしまったら…

このブログ、関係者に届け~!(無理だろうから、何か別の方法を考えてみます。)

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